今もそうだが、バンコクは渋滞が激しい。
だいぶ道路も整備されてましにはなった。

しかし、一旦渋滞になると動きやしない。
加えて、サービスエリアが極端に少ない。
おしっこが近い人は車の運転時には水分調整が必要だった。

俺が、正にそうだった。

正月やお盆になると日本も渋滞になり、高速の土手で用を足す人を見たのは懐かしい。

俺は以前、ホテルと隣接し、ホテルが保有するサービスアパートに住んでいた。
そのホテルには日本人出張者が多かった。
サービスアパートも殆どが日本人だった。

朝は通勤に30分、夕方は極端に中心部が混んで帰宅には1時間半というのが毎日だった。

当時は一階に赤門という接待には最適な日本食レストランが入り、日本人で賑わっていた。



大きく背の高いビルの割には敷地は狭く、到底ロビーや出入り口付近は駐車スペースは無かった。
サービスアパートとホテルを結ぶ通路も車がやっとすれ違える程度の幅しかなく、警備員は行きかう車を笛を吹きながら誘導していた。

或る日、俺は会社を終えて渋滞を潜り抜け、アパートに辿り着いた。
その時は、高速で事故が有り2時間を超える運転だった。

俺の膀胱は膨れていた。。。

生憎、その日はホテルにツアー客が泊ったのか、出入り口には大型バスが数台駐車していた。

その為に、ただでさえ幅の狭い通路が片側は通れなくなり、それを警備員は今まで以上に神経を尖らせて車を誘導していた。

入口を入るとすぐ左手には日本食レストラン。
その前に一台のピカピカに磨かれた車が止まっていた。

それに比べ、俺の車は小型で汚い。。。運転手が居ないから仕方が無い。

後ろに車を付け俺は、暫く待っていた。

ピカピカ車の車内の様子はガラスはスモークされていたが、後部座席に一人と運転手が居るのが確認された。

何か話しているようだ。
今日の予定でも説明してるのだろう。。。

俺は、車をいつもの5階に駐車して、早くトイレに駆け込みたい心境に駆られていた。

そして俺は、軽くクラクションを鳴らした。
警備員も、少ししかめっ面でピカピカ車を見ている。

やがて後部座席からバリッとした濃い緑色の上下スーツに身を纏った50歳を過ぎたくらいの細身のチョイ悪オヤジ風の日本人が降りて来た。

スラリと長身だが、オツムは既にフランシスコザビエル状態になり、必死にそれを周りの毛髪で隠して隠しきれない見栄っ張り頭の男だった。

今日の二次会はカラオケ行って若い子を選ぶんだぁぁぁぁーーーもんっ!
という雰囲気に満ち溢れていた。

俺はやっとピカピカ車が動き出すと思って安堵した。
振り返って後方を見ると、何とおれの車しか無い。

これだけ待って俺だけ??
だからザビエルは、怠まんプレーをしてる訳だなぁ!ワレェ~


少し俺の怒りに火が付いた。。

降りたザビエル頭は何と!!

今度は運転席の窓を開けさせ、運転手と再度話し出したではないかぁ!

え??何だよう。。俺のクラクションは無視されたぁ!

おのレェ~ザビエル頭がぁ!

この俺を苛めてるとしか思えん!

ハッハ~~ん。判ったぞぅ。。。。
チッコくて汚い車に乗ってる奴はタイ人に違いねぇって思ってるなぁ?


許せん!!
俺は切れたっ!

『お前は日本人だろう!俺がどれだけ待ってるか判ってるだろう!何やってんだよう!』

と日本語で吠えた!

そうしたら、ザビエル頭野郎は、俺の方をハッとして見て、運転手に『行け』と指示をした。
そして、すたすたと日本食レストランに入ってからドア越しに俺を睨め付けていた。

何と情けねぇ奴だぁ。。。

やっと俺は駐車場に上がる事ができた。
日本人として恥ずかしかった。

ザビエル頭野郎よ、お前は日本でも同じ事するのか?
偉くなったんだと勘違いするなよぉ。

外国来たって日本人として恥ずかしい事するなぁぁぁぁぁーーーーっ!

おしっこ漏れそうだったじゃないか!

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