事の始まりは、部屋飲みだった。。。

俺と同じコンドーに住む友人が、渡す物が有ると言って、会社帰りに俺の部屋へ寄った。

焼酎をチビチビ飲んでいた俺は、彼を誘った。

着替えて、やって来た彼と、他愛も無い話をしていた。

そして彼はぶっきらぼうに切り出した。

”そう言えばしゅんさん。家賃が勿体無いとタイ人から言われる話し、確かめに行きませんか?”

実は、彼も俺もタイに来た境遇は違うのだが、タイに憧れて移住したのではない事は同じなのである。
従って、美味しいタイ料理を求めて歩き廻るだの、タイの歌、寺、観光地など、あまり興味は無いのである。

今現在、仕事をして暮らしているのはバンコクである。
考えは、それ以上でも、それ以下でもない。

もっと言えば、切っ掛けさえあれば、明日に何処で働いて暮らしているかも判らないのである。

そんな考えの俺達が。。。
タイ人に、”払っている家賃は勿体無い”と何人もの人に言われたって、聞く耳は持たないのである。

友人が切り出した言葉を聞く前までは。。。

彼が、その話を切りだしてから、暫く、その話に没頭した。
そして結論はっ!

”俺達は、今まで何をしてたのだ。もしかして、その可能性が大きいかも知れない”

以前に、バンコクのコンドーの建設ラッシュの話を記事にした。
一事で、バブル。

確かにそうかも知れない。

しかし、俺達は毎月1万バーツを超える家賃を支払っている。
言いかえれば、コンドーの持ち主のローンの肩代わりをしていると言っても過言ではないのだ。

そして、今まで何年に渡って、そんな事をして来たのだろうか。
肩代わりをするのではなくて、自分の為に支払う形にしなければならないのではないか?
どんな境遇だろうと、バンコクで生活する事に至ったのだから、今後もしっかりと前を見据えて生活しよう。

部屋飲みする俺達のテンションは上がった。

遅くは無い。
遅くは無いのである。

そう思うと、俺達は行動をせずにはいられなくなったのだ。

”日曜日に確かめに行こう”

そう、誓って彼は部屋に戻った。。。

そして、暫くして、携帯電話が鳴った。

読者の皆さんは、覚えているだろうか。。。
俺が、日本語教師もどきをしている相手の女性を。。。
以前に記事にした事がある。

その後もやり取りが続き、電話でお互い話すまでに発展していた。

その彼女は、チョンブリに住んでいるのだ。
何度か、彼女はバンコクに行くと言っては、体調を崩したりで、会う事が実現していなかった。

俺も、数ヶ月前に、別のある女性と初めて会う約束をして、1時間以上も待たされて切れた事も有ったので、少し懲りていた。

電話に、何気なく出て、話をすると。。。

”焼き肉は美味しい”
と!言った話しになった。

ここ数週間、会えるチャンスを失い続けている。
しかし、彼女と最初に出会ってから、1年は経過しているのである。

”貴方が住んでいる所から、シラチャーは近いか?”
と!俺が聞くと。。。

バイクで15分であると。。。

喰いたいか?と聞くと喰いたいと。。。

いつ?と聞くと、日曜なら空いていると。。。

さっき、友人と日曜の約束をしたばかりである。

一旦電話を切って、友人に電話で聞くと、午前中に行きましょうと言うではないか。

午前中は、コンドー見学。
夕方からシラチャー行くか??

思案などする必要無し!
待て居ても何も得る事は無い。
行動あるのみ。

少し体がブルッと震えた気がする。

犬は、歩くから棒に当たるのである。
鐘は叩くから鳴るのである。

宝くじは、買わなければ当たらないのである。
バットを振らなければボールに当たらないのである!

速攻で、彼女に電話。

そして、日曜日の朝。。。

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行動開始したのでした。

つづく。

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